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QRコードの奇跡
あらすじ
誕生25周年。トヨタの工場から世界中のスマートフォンへ。
日本発で国際標準になった稀有なイノベーション、50年の記録。
QRコードは1970年代初頭、トヨタの生産現場での「かんばん」の電子化をめざしてデンソーで研究・開発がスタートした。さまざまな技術的障壁や現場からの反発を乗り越え、1994年に完成する。その後の周辺技術、国際標準化への取り組み、オープンソース化、利用現場の開拓など、次々に主導する人物が交代しては進めていった。その後、セブン-イレブンや携帯電話、全日空、銀行ATM、駅のホームドアでの導入など、2000年代に入って利用者が用途を開発し、爆発的に普及していく。圧倒的な情報量(バーコードの350倍)、読み取り速度(Quick Response)とエラー回避、セキュリティ、小さい面積とデザインの自由度などもあって、他のコードを凌駕している。今や中国をはじめ、世界中の主要な電子決済手段にもなっている。2014年には、欧州特許庁が主催する「欧州発明家賞」を日本で初めて受賞した。本書は、関係者への取材を丹念なもとにQRコードの今日に至るストーリーと読み解きながら、トヨタ生産方式、スクラム型開発、両利きの経営、ユーザーイノベーションなどを同時に行った、日本発のイノベーションの稀有な事例として描き出すものである。
著者紹介
1964年兵庫県生まれ。87年神戸大学経営学部卒業、98年マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院にてPh.D.取得。2003年より現職。研究領域は、イノベーション、経営戦略、マーケティング。
主な著作に『イノベーションの発生論理』『はじめてのマーケティング』(ともに千倉書房)、『競争的共創論』(白桃書房)、『ユーザーイノベーション』(東洋経済新報社)がある。
英語論文では、フランク・ピラーとの共著“Reducing the Risks of New Product Development”やエリック・フォン・ヒッペルらとの共著“The Age of the Consumer-Innovator”(ともにMIT Sloan Management Review掲載)などがあり、ユーザーイノベーション研究では世界的な評価を得ている。組織学会高宮晋賞(2001年)、吉田秀雄賞(2011年、準賞)、高橋亀吉記念賞(2012年、優秀作)などを受賞。
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発行年月 | 2020年2月 |
本体価格 | ¥1,800 |
サイズ・版型 | --- |
ページ数 | 236ページ |
内カラーページ数 | --- |
ISBNコード | 9784492534199 |
ジャンル | ビジネス > ビジネス・経営・自己啓発 |
映像化・ メディアミックス実績 |
なし |