あらすじ

今やクールジャパンという言葉は過去のものになりつつある。国内経済は先行き不透明感が一層増し、人口減少や物価上昇を背景に消費も落ち込む。海外という活路を失った日本のこれからの生き残り戦略はどこにあるのか？　こうした状況に対し、在日15年の日本オタク、クールジャパン・アンバサダーを務めるベンジャミン・ボアズ氏は、過去の政策には決定的に欠けているものがあり、それさえ改善すれば日本はまだまだ世界市場で勝負できると指摘。いつまでも日本人の考える日本像から脱却できず、海外の潜在的ファンの観点を理解していないと言う。本書では、クールジャパン政策のみならず、日本製品の海外戦略において決定的に欠けている観点について、具体例を交えながら解説。今こそクールジャパンをアップデートするとき。本書が、その一助となる。

第１章　日本ではなく「ジャパン」
第２章　マイ・ジャパンからユア・ジャパンに渡る
第３章　ビジネスにおけるクール ジャパンの成功例
第４章　他人の興味を活かせばいい
第５章　クールジャパンってそもそも何?
第６章　クールジャパンの本当の姿
第７章　国や組織ができること
第８章　クールジャパン庁を設立せよ
　終章　日本再発見

著者紹介

アメリカ・ニューヨーク州生まれ。ブラウン大学卒。2007年フルブライト奨学金を得て京都大学大学院人文科学研究所にて「麻雀と社会」を研究。横浜のアメリカ・カナダ大学連合日本研究センターに在籍。その後、大阪商業大学、東京大学にて「ゲームと社会」を研究。現在は国際コミュニケーション・コンサルタント、翻訳家、内閣府公認 クールジャパン・プロデューサー、東京都中野区観光大使、ライター、研究活動の傍ら様々なラジオ番組、新聞、雑誌で「クール・ジャパンの在り方」を提言する活動も行っている。