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新・ラグジュアリー ――文化が生み出す経済 10の講義
あらすじ
これから2030年にかけて、世界・経済・ビジネスなどを考える上で重要になるであろう考え方の一つとして、本書で取り上げるのが「ラグジュアリー」です。
一般的に「ラグジュアリー」といえば、19世紀フランスからの歴史・伝統を持つ、いわゆる高級ブランド企業のあり方などがイメージされるかもしれません。
実際、それを研究するために、これまでヨーロッパを中心として、大学やビジネススクールでも「ラグジュアリーマネジメント」を学ぶコースが設置されてきました。
それらの先進的なコースや、スタートアップなどを含めた感度の高い企業がいま注目するのは、旧来のラグジュアリーとは一線を画した考え方、いわば21世紀の「新しいラグジュアリー」です。
本書でいう新しいラグジュアリーは、たとえば「文化の創造を伴うソーシャルイノベーション(新しい文化をつくることによって社会問題を解決する取り組み)」といえるでしょう。
これまでのモノづくり・サービスづくりや顧客体験は、ウェブ技術をはじめとするコンピュータサイエンス、あるいは機械・材料・加工技術のような「テクノロジー」が引っ張ってきました。
ただ、先進国を中心に技術や市場が成熟をみせる中で、今後、人々の心を動かすような「本当にほしいもの」は、テクノロジーが基礎にありつつも、歴史や文学、地理、哲学、倫理など「人文的な知識」がより主導しながらつくっていく時代になるのです。
その実践例の一つとして挙げられるのは、イタリアのウンブリア州にある小さな村・ソロメオを本拠に、地域の歴史と文化に根ざしたモノづくりを行い、創業50年も経っていないにもかかわらず「世界最高の品質」といわれ尊敬されるブルネロ・クチネリです。
「文化の創造が結果的に利益の源泉となっていく」という考え方と、クチネリをはじめとした実践の動きを、「旧来のラグジュアリーとの対比」「意味の創造」「教育」「文化盗用」「サステナビリティ」など多様な切り口から一冊にまとめるのが本書。
10の視点で「新しい世界」を読み解きます。
著者紹介
モバイルクルーズ代表取締役 De-Tales Ltd. ディレクター
東京とミラノを拠点とした「ビジネス+文化」のデザイナー。欧州とアジアの企業間提携の提案、商品企画や販売戦略等に多数参画してきた。デザイン分野との関わりも深い。2017年、ロベルト・ベルガンティ『突破するデザイン』(日経BP社)を監修して以降、「意味のイノベーション」のエヴァンジェリストとして活動する中で、現在はソーシャルイノベーションの観点からラグジュアリーの新しい意味を探索中。またデザイン文化についてもリサーチ中である。著書に『メイド・イン・イタリーはなぜ強いのか』(晶文社)など。訳書にエツィオ・マンズィーニ『日々の政治』(BNN)がある。
シリーズ名 | --- |
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発行年月 | 2022年3月 |
本体価格 | ¥2,068 |
サイズ・版型 | --- |
ページ数 | 320ページ |
内カラーページ数 | --- |
ISBNコード | 4295406635 |
ジャンル | ビジネス > ビジネス全般 |
映像化・ メディアミックス実績 |
なし |