あらすじ

「リンは、三パギータの花を糸でつなげてくびかざりをつくります。それを売ったお金で、病気のお母さんに、ご飯を買って帰るためです。ところが、せっかく作った首飾りはちっとも売れません。とほうにくれたリンの前に、黒い服を着た女の人があらわれて・・・・・・。」子どもたちに手を差し伸べるべくフィリピンで活動する著者が、現地の子どもたちから溢れ出る「生きる力」に勇気付けられ、書いた絵本です。貧しくても寂しくても、力強く生きる少女リンと、リンを支える温かい人々をとおして、現代社会が忘れがちな人としての大切なものを気づかせてくれます。
＊サンパギータはフィリピンの国花で、白く、甘い香りがする。アラビアジャスミン。願いを叶えるとされる。

著者紹介

松居友：1953年東京生まれ。上智大学大学院独文修士課程修了後、ザルツブルグ大学留学。福武書店（現ベネッセ）児童図書編集長を経て北海道へ移住。1998年、フィリピン・ミンダナオ島にわたり,2003年、現地の子どもたちへの読み聞かせ、奨学金、医療支援などをおこなうNGOミンダナオ子ども図書館設立。ボン・ペレス：1970年、ミンダナオウマレ。ダバオで学士号を取得後、佐賀大学で修士課程修了、九州産業大学で博士号取得。母国でのコンクール受賞、オーストラリアで書籍の表紙採用。松居氏とのタッグで本書が初の絵本。