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白鶴亮翅
あらすじ
世界文学を切りひらく著者による、
はじめての朝日新聞連載小説の書籍化。
ベルリンで一人暮らしをする美砂。隣人Mさんは東プロイセンで生まれ、終戦前にドイツに引きあげてきた。美砂はプルーセン人の来し方を聞きながら、第二次大戦前後のドイツと日本の歴史に引き込まれ、土地からの追放、戦時の死者数、国や民族、境界について考える。
ある日、Mさんに誘われて、太極拳学校に行く。ロシア人富豪のアリョーナ、お菓子づくりのベッカー、英語教師のロザリンデと共に、鶴が羽を広げるように右腕を力強く上げる太極拳の技「白鶴亮翅」を習う。
美砂はクライストの短篇「ロカルノの女乞食」を翻訳する。このドイツの作家はなぜホームレスの老女に注目したのか。ハムレット、グリム童話、楢山節考、世界の名作を女性の視点から読み直してみると……。
著者紹介
1960年、東京都生まれ。早稲田大卒業後ドイツに移住し、日本語とドイツ語の両方で小説や詩を発表。93年「犬婿入り」で芥川賞。2011年「雪の練習生」で野間文芸賞。16年、ドイツのクライスト賞。18年「献灯使」で全米図書賞翻訳文学部門。20年に朝日賞。
シリーズ名 | --- |
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発行年月 | 2023年5月 |
本体価格 | ¥1,980 |
サイズ・版型 | 四六判(127×188) |
ページ数 | 280ページ |
内カラーページ数 | --- |
ISBNコード | 9784022519047 |
ジャンル | 文芸・文庫 > 日本文学 |
映像化・ メディアミックス実績 |
なし |