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胃がん「手術後」の不安をなくす新しい生活術
あらすじ
結局は、正しい知識が、がんに向き合う最大の “武器”。
ネットに出回る不確かな記事を読む前に、ぜひ本書を手に取ってください!
がんは医療の進展で「不治の病」とは呼ばれなくなってきました。でもそれゆえに、がんにかかった人にとって重要になってきているのが、治療と向き合いながらも、“自分らしい生活” を送ること。がん治療の現状を知って、正しい知識を得ることができれば、“自分らしい生活”は実現できます。「抗がん剤の副作用は?」「術後の食生活は?」「免疫療法の可能性は?」……などなど。断片的・断定的なネット記事で、もしかしたら誤解していることがとても多いかもしれません。本書の丁寧な記事と図解で、ぜひ “正しい知識”を手に入れてください。【監修者の「前書き」より】
かつて、がんは「不治の病」と呼ばれていましたが、がんの診断法や治療法は著しく進化し、いまではがん全体の5年生存率は6割以上にまで向上しています。とりわけ胃がんは、早期ならば5年生存率は95%以上という、治りやすいがんのひとつです。とはいえ、胃がんの治療が、患者さんやそのご家族にとって「一大事」であることには変わりありません。本書を手にされたあなたは、ご自身あるいは身近な方が胃がんの手術を受けたという状況におありかと思います。
胃は、私たちが口からとった食べ物を蓄えて消化し、少しずつ小腸へ送り出すという大切な役割を担っている臓器です。胃がんの手術では残念ながら、がんが転移しているかもしれないリンパ節もふくめ、一見正常な胃の範囲も広く切除することも少なくありません。「受けた手術で生活がどう変わるのだろうか」「胃が小さくなったら、食事はどうなるんだろう」「仕事と治療の両立はできるのか?」など、患者さんやご家族の不安は尽きないものです。
このような不安を何とか軽減したいと、2013年に刊行したのが『胃がん手術後の生活読本』です。長年、多くの患者さんやご家族にご支持いただき、このたび全面改訂してお届けすることとなりました。
10年たった現在も、胃がん治療の中心が手術であることは変わりませんが、より患者さんの負担の少ない腹ふく腔くう鏡きょう手術が普及し、ロボット支援手術も登場しました。化学療法では副作用をおさえる対策が進み、通院治療が主流になっています。また、再発胃がんに対しては、がんのタイプに合わせた薬や免疫システムに働きかける薬が効果をあげています。これら最新の胃がん治療をわかりやすく解説するとともに、術後の体がどのように変化するのか、どのように対応すればよいのかを、さらに詳しく紹介しています。
まったく同じ手術を受けても、その後の経過は人によってさまざまですが、人々の不安は、「知らない」ことや「わからない」ことによって助長されるものです。まずは“一般的な術後の生活の見通し”をもっていただければと思います。胃がん手術後の生活に対する不安を軽減して、これからの人生をよりよく生きるために、本書がお役に立てば幸いです。
佐野 武
著者紹介
がん研有明病院病院長。1955年大分県生まれ。80年東京大学医学部医学科卒業。東京大学附属病院第一外科、焼津市立総合病院などを経て、86~87年フランス政府給費留学生としてパリ市キューリー研究所に留学。93年より国立がんセンター中央病院外科勤務。96年より同医長、2007年より同部長を務める。08年がん研有明病院上部消化管外科部長。消化器センター長、副院長を経て18年7月より現職。日本の「胃癌取扱い規約」と、進行度を表す国際指標「TNM分類」の統合を通じて、世界共通の胃がん治療の足場を構築。また、胃癌がん治療の全体的な底上げを目指し、日本で生まれた「D2胃切除術」を世界41か国で指導し、普及に尽くした。自らを「D2胃切除術」のスポークスマンと任じ、その実力は世界にも認められている。日本胃癌学会理事、国際胃癌学会事務局長、胃癌治療ガイドライン作成委員長などを歴任。監修書に『胃がん 完治をめざす最新治療ガイド』(講談社)などがある。
シリーズ名 | --- |
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発行年月 | 2023年11月 |
本体価格 | ¥1,600 |
サイズ・版型 | A5判(148×210) |
ページ数 | 176ページ |
内カラーページ数 | --- |
ISBNコード | 9784391159714 |
ジャンル | 実用書 > その他 |
映像化・ メディアミックス実績 |
なし |