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大腸がん「手術後」の不安をなくす新しい生活術
あらすじ
結局は、正しい知識が、がんに向き合う最大の “武器”。
ネットに出回る不確かな記事を読む前に、ぜひ本書を手に取ってください!
がんは医療の進展で「不治の病」とは呼ばれなくなってきました。でもそれゆえに、がんにかかった人にとって重要になってきているのが、治療と向き合いながらも、“自分らしい生活” を送ること。がん治療の現状を知って、正しい知識を得ることができれば、“自分らしい生活”は実現できます。「抗がん剤の副作用は?」「術後の食生活は?」「免疫療法の可能性は?」……などなど。断片的・断定的なネット記事で、もしかしたら誤解していることがとても多いかもしれません。本書の丁寧な記事と図解で、ぜひ “正しい知識”を手に入れてください。【監修者の「前書き」より】
1年間に診断される大腸がんの患者数は『がんの統計2023年』では男性で約88,000人、女性で約68,000人で、17年間続けて増加しています。男女ともにがん患者数では第2位、男女合わせると第1位で、日本人では最もポピュラーながんになっています。
本書の初版が出された2009年から14年が経過し、大腸がんの診断、治療の進歩は目覚ましく、大きな変革が起こりました。そのようなわけで、本書もこのような変化に対応すべく全面改訂になりました。
大きな変革を具体的に挙げますと、内視鏡検査の技術の向上により、早期がんに対する内視鏡治療も一般に行われるようになりました。外科治療では開腹手術から腹腔鏡手術へ変わり、近年ロボット支援下手術も全国的に広く普及しているところです。薬物療法も大きく進歩し、従来の化学療法に加え、さまざまな分子標的薬が併用されるようになり、さらに免疫チェックポイント阻害薬も導入され、がんの遺伝子情報を踏まえて、治療効果の高い薬物療法が行われるようになりました。骨盤内再発腫瘍に対しては、強力な重粒子線治療も積極的に行われるようになりました。
大腸がんの手術後においては、これらの最新治療が導入されたにもかかわらず、いまだ解決できていない部分もたくさんあります。がんの再発に対する不安だけでなく、手術後に便の回数が増えたり、便が出にくくなったり、ストーマ(人工肛門)をつくってパウチという袋をつけなければならなくなることなど、日常生活に大きくかかわる問題です。
今までに比べて負担の少ない手術が無事に終わっても、その後はどのように過ごしたらよいのか、本当に社会復帰できるのか、不安と戸惑いを感じている患者さんも少なくないでしょう。
そこで本書は、大腸がんの最新の治療を概説するとともに、手術後の生活読本として術後の回復のコツ、日常生活のあり方、排便のコントロールのやり方などに力点を置き、術後のがんとの付き合い方や社会生活をスムーズに送るための生活法について解説しました。本書を読んでいただいた読者の皆さんが、大腸がんと正面から向き合って、自分らしく生きていくための一助となれば幸いです。
高橋 慶一
著者紹介
グレースホームケアクリニック伊東 院長。元がん・感染症センター都立駒込病院 外科部長。1957年神奈川県生まれ。1984年山形大学医学部卒業後、都立駒込病院(現在のがん・感染症センター都立駒込病院)へ。同病院外科医長、大腸外科主任、外科部長、都立大久保病院副院長を経て、現職。都立駒込病院時代は大腸がん治療の院内リーダーとして、国内の病院での大腸がん手術件数年間1位を実現し、大腸がん手術に年間で400件以上手も関わってきた“大腸がん治療のエキスパート”。1992年に日本大腸肛門病学会総会会長賞、1993年には日本消化器外科学会総会会長賞受賞。現在は、高齢化社会を踏まえ、以前からやりたいと考えていた「訪問医療」に力を注いでいる。医師になってから現在に至るまで、「患者さんが治療を受けてハッピーになれるかどうかが最も大切なこと。手術はその手段の一部に過ぎない」という考えのもと、患者さんと向き合っている。監修書に『大腸がん 最新標準治療とセカンドオピニオン』(ロゼッタストーン)、『名医が答える! 大腸がん治療大全』(講談社)などがある。
シリーズ名 | --- |
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発行年月 | 2023年11月 |
本体価格 | ¥1,600 |
サイズ・版型 | A5判(148×210) |
ページ数 | 176ページ |
内カラーページ数 | --- |
ISBNコード | 9784391159707 |
ジャンル | 実用書 > その他 |
映像化・ メディアミックス実績 |
なし |