世界思想社 お気に入り
美しいってなんだろう?
あらすじ
谷川俊太郎さん、一青窈さん、伊藤亜紗さん、若松英輔さん推薦
美しいってなんだろう?
――ある日、8歳の娘から投げかけられたなにげない質問に、手紙を届けるように文章を書きはじめた。
600冊以上の本をデザインしてきた装丁家・矢萩多聞。
小学生の娘と交わした、世界のひみつを探る13の対話。
「この本には学校にはない、
インドの匂いがある。
生きる知恵を学べる楽しい父娘合作の本。
真と善はしばしば争いを生むが、
美は敵を作らない」
谷川俊太郎
「この地球上に鳴っているしあわせな音に
耳をすまし、腰を下ろし、命を噛み締める。その音を共有してくれるこの本は
私をすっかり優しい気持ちにしてくれました」
一青窈
「ふとした瞬間に、人は理由もなく魅入られる。
何かを美しいと思う気持ちは恋にも似ていて、
『これこそ自分の求めていたものだ』と確信する瞬間はこの上なく甘美だ。
しかし、移りゆく時間のなかで、世界は私から奪いもする。
美は冷たく、残酷だ。
その波間を小舟でゆく旅人のような多聞さんとつたちゃん。
二人の言葉は、語っているのにまるで聞いているかのように澄んでいる」
伊藤亜紗
「稀有な本に出会った。
ここには素朴だが、強靭な美があり、愛があり、真実がある。
真実の意味で美にふれたとき、
その者の発する言葉は、詩になり、同時に哲学になる。
そればかりか、この世界は愛するに足りるという讃歌になり、
永遠を告げ知らせる告白にもなる。
そんな存在の秘義を伝える一冊だ」
若松英輔
【本文より】
美しいものは、ときにはみにくく、ざんこくである。……身近なところに隠れているのに、手をのばせばけむりのように消えてしまう。ことばにしたとたんに、まったくちがうものに変わりはてる。
いま、ぼくは、流れゆく雲のようにあてどもないものを書こうとしている。
それでも、忘れえぬ美しい光景をあらためて書きとめ、娘とともに「美しいってなんだろう?」ということを考えてみたい。
【推薦コメント】
下記の方々の推薦コメントを公式サイトでご覧いただけます。
松村圭一郎
細川貂々
中島岳志
森まゆみ
佐々木美佳
田中典晶
加藤直徳
ミロコマチコ
川内有緒
著者紹介
矢萩多聞
画家・装丁家。1980年横浜生まれ。9歳から毎年インド・ネパールを旅し、中学1年で学校を辞め、ペン画を描きはじめる。1995年から南インドと日本を半年ごとに往復、横浜や東京で展覧会を開催。2002年、『インド・まるごと多聞典』(春風社)の出版をきっかけにして本のデザインにかかわるようになり、これまでに600冊を超える本を手がける。2012年、京都に移住。出版レーベルAmbooksをたちあげたり、「本とこラジオ」パーソナリティをつとめたり、本とその周辺をゆかいにする活動を広げている。
著書に『本とはたらく』(河出書房新社)、『本の縁側』(春風社)、『たもんのインドだもん』(ミシマ社)、 共著に『タラブックス インドのちいさな出版社、まっすぐに本をつくる』(玄光社)、『本を贈る』(三輪舎)がある。
つた
「あきちの学校」メンバー。最近はまっていることは、新聞づくりと落語。すきな噺家は春風亭一之輔。映画「男はつらいよ」は三歳のときから観ていて、いつの日か車寅次郎と再会することを夢見ている。矢萩多聞の娘。
シリーズ名 | --- |
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発行年月 | 2022年5月 |
本体価格 | ¥1,800 |
サイズ・版型 | 四六判(127×188) |
ページ数 | 256ページ |
内カラーページ数 | --- |
ISBNコード | 9784790717713 |
ジャンル | 文芸・文庫 > その他 |
映像化・ メディアミックス実績 |
なし |