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傲慢と善良
あらすじ
東京育ちで輸入業の代理店を営む西澤架(にしざわかける)は、恋愛経験が豊富で結婚願望はあまりなかったが、30代後半になり結婚を意識するようになる。そして始めた婚活アプリで坂庭真実(さかにわまみ)と出会う。真面目でいつも周囲に気を遣い、いかにも善良そうな真実と交際を始めるものの、2年以上も結婚を先延ばしにしていた。それでも真実のストーカー騒動をきっかけにようやく結婚の意思を固める。結婚式場の予約まで終えたある日、真実が忽然と姿を消し、戸惑う架。居場所を探すために真実が30歳になるまで暮らしていた地元へ向かい、両親、友人、かつての見合い相手らに話を聞く。そしてはじめて彼女の過去に向き合うことになる……。婚約者の失踪の理由を探るというミステリーの要素を楽しみながら、何かを選ぶときの自己の内面の描写に心を動かされるとともに、誰にでもある無自覚の傲慢さに気づかされる。恋愛だけでなく生きていくうえでの痛みに向き合う小説。2022年9月には文庫化も。
著者紹介
1980年生まれ。千葉大学教育学部卒業。2004年に『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞し、デビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木賞、2018年『かがみの孤城』で第15回本屋大賞受賞。著書に『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『島はぼくらと』『朝が来る』『青空と逃げる』『嚙みあわない会話と、ある過去について』『琥珀の夏』『闇祓』など多数。
シリーズ名 | --- |
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発行年月 | 2019年3月 |
本体価格 | ¥1,600 |
サイズ・版型 | 四六判(127×188) |
ページ数 | 416ページ |
内カラーページ数 | --- |
ISBNコード | 9784022515957 |
ジャンル | 文芸・文庫 > 文芸・文庫全般 |
映像化・ メディアミックス実績 |
なし |