筑摩書房 お気に入り
蘆屋家の崩壊
あらすじ
幻想怪奇譚 やホラー、ミステリーなどで人気を博した作家・津原泰水による、異才の連作短編集〈幽明志怪〉シリーズの第一作です。
本作は、無類の豆腐好きという共通点を持つ、無職同然の青年・猿渡と、怪奇小説家の友人・伯爵が各地を巡り、怪談・都市伝説・因習など、日常の影に潜む非日常へ足を踏み入れる連作短編集。
トンネルでの怪異、血筋に縛られた一族、執拗に現れる女、紅蟹や巨犬、寄生する虫、幽霊作家、水牛狩り……。土地の記憶や食文化、神話や動物といった具体的なモチーフを軸に、ホラー・ミステリー・幻想・心理描写が交錯します。
現実と幻想の境目が揺らぐ中で、猿渡の挫折や再生、そして伯爵との奇妙な友情が全編をゆるやかにつなぎ、読む者を異界へいざなう幻想的かつ娯楽性の高い作品群です。
著者紹介
1964年広島市生まれ。89年に津原やすみ名義で少女小説家としてデビュー、〈あたしのエイリアン〉シリーズで人気を博す。97年に現名義で『妖都』を刊行、以降は幅広いジャンルで執筆活動を行う。2006年に『ブラバン』がベストセラーに、12年に短篇集『11 eleven』が第2回Twitter文学賞国内 部門1位となる。14年と24年に短篇「五色の舟」がSFマガジン“オールタイム・ベストSF”国内短編部門1位に選出される。同年、マンガ化された同作(漫画:近藤ようこ)が第18 回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。
著書に 『ペニス』『少年トレチア』『綺譚集』『バレエ・メカニック』『琉璃玉の耳輪』『ヒッキーヒッキーシェイク』『夢分けの船』『羅刹国通信』〈幽明志怪シリーズ〉〈ルピナス探偵団シリーズ〉〈たまさか人形堂シリーズ〉などがある。著作は欧米やアジアで翻訳されるほか、法政大学大学院客員教授やカルチャーセンターなどで文章講座の講師を務めた。22年10月2日に逝去。第43回日本SF大賞功績賞受賞。
| シリーズ名 | 幽明志怪 |
|---|---|
| 発行年月 | 2012年7月 |
| 本体価格 | ¥600 |
| サイズ・版型 | 文庫(105×148) |
| ページ数 | 320ページ |
| 内カラーページ数 | --- |
| ISBNコード | 9784480429483 |
| ジャンル | 文芸・文庫 > 文芸・文庫全般 |
| 映像化・ メディアミックス実績 |
なし |




