あらすじ

気難しいドワーフじいさんがひとりで住むための家を建てていると、くまが来て、手伝うから自分の部屋もつくってと言うのです。ドワーフじいさんは渋々設計図を書き換えて、くまの部屋をつくってやることにしました。ところがそれを見た動物たちも次々にやってきて、手伝いと引き換えに自分の部屋をねだります。継ぎ足され、赤字が入れられ、どんどん変わっていく設計図。ひとりで住むつもりだったのにと苦々しく思うドワーフじいさんでしたが、そんなとき、大変なことが起こります…！ページをめくるたびに設計図がどんどん変わっていく様子や、だんだんできていく家の様子は、建築学科卒、建築設計事務所勤務経験のある作者ならではのリアルさ！　

設計図は、実際にこれをもとに家を建てることができるというからびっくりです。

精緻で何度見ても新たな発見がある絵と、あたたかいストーリーが同時に楽しめる素敵な絵本です。（30×22cm)

著者紹介

早稲田大学理工学部建築学科卒業、同大学院修士課程修了後建築設計事務所勤務。その後独立し、絵本を描き始める。2002年ボローニャ国際絵本原画展ノンフィクション部門入選。『大坂城 絵で見る日本の城づくり』(講談社）で第48回講談社出版文化賞絵本賞受賞。作品に『地獄めぐりの橋』（小学館）、『再生可能エネルギー図鑑』（日経BP)、
『ドワーフじいさんのいえづくり』『江戸の妖怪一座』（以上フレーベル館）など多数。